パトカー追跡の車“はしご酒”か、衝突され男性死亡 妻の思い

宇都宮市でパトカーに追跡された車が反対車線に飛び出し軽乗用車と正面衝突、3人が死傷した事故から1週間。事故を起こした男性が、はしご酒をしていた可能性があると警察が見ていることが分かりました。

事故に巻き込まれ亡くなった工藤達也さん(46)。先週金曜日、告別式が営まれ家族や友人が最後の別れを告げました。

今月6日未明、パトカーに追跡され逃げていた乗用車が、対向車線にはみ出し、工藤さんが運転する軽乗用車に衝突したのです。赤信号を無視してパトカーを振り切った後、前の車を追い越そうと反対車線に飛び出し事故が起きたとみられます。

Q.2台が同じ方向で止まっているのはなぜ?

「要因は2つあります。速度差がすごくあったこと。軽乗用車よりも相当、被疑車両の速度が、高かったことというのが、まずひとつ。あと被疑車両がぶつかったときに角度があったこと」(元千葉県警交通捜査官 熊谷宗徳さん)

「友人数人と飲食店で酒を飲んだ」(川俣勇人従業員)

乗用車を運転していたガス機器販売会社・川俣勇人従業員(22)は事故直後、警察にそう話していましたが、さらに・・・

「どこの店かなどは忘れた」(川俣勇人従業員)

捜査関係者への取材で、警察が川俣従業員が複数の飲食店ではしご酒をしていた可能性があるとみていることが分かりました。事故で亡くなった工藤さんは忙しい中でも子どもの柔道の稽古に付き合うなど家族想いの父親でした。事故から1週間。工藤さんの妻が思いを語りました。

「心の整理もつかないまま1週間がたってしまいました。息子と娘は自分たちもとても辛いはずなのに一生懸命私が笑顔になるように接してくれています」(工藤さんの妻)

工藤さんは2人の子どもの将来のため不安定な自営業から市場での仕事に転職。未明に、仕事場に向かう中で起きた事故でした。

「私や子どもたちを起こさないようにと毎日そっと仕事へ出かけていくことが日常の姿でした。今も朝起きると『夫は仕事に行ったんだ』と一瞬だけ思うのですが、すぐに遺影の夫が目に留まり、現実へと引き戻されてしまいます。夫の無念を考えたらとても腹立たしくて到底許すことなどできません。やりきれない思いを一体どこにぶつけたらいいのか、どうか皆さん飲酒運転を絶対にしないでください、させないでください。夫の死を無駄にしないであげてください」(工藤さんの妻)

「悲惨な事故がなくなってくれることを、心の底から願っている」。工藤さんの妻は、そう繰り返しました。

【以下、工藤さんの妻がJNNに寄せたコメント全文を掲載します】

5月6日未明に夫が亡くなり、まだ何も・・心の整理もつかないまま一週間が経ってしまいました。私たちが朝 目覚める時間、夫は既に仕事へ出かけていて居ません。私や子供たちを起こさないようにと、毎日そっと仕事へ出かけていくことが日常の姿でした。今も朝 起きると「夫は仕事に行ったんだ」と一瞬だけ思うのですが、すぐに遺影の夫が目に留まり 現実へと引き戻されてしまいます。何故、夫が亡くならなければならなかったのか・・ただ仕事に行こうとしていただけなのに・・まさか本当にこんな事になってしまうとは、何度考えても信じられず、私を含め子供たちも 只々 毎日 釈然としない日を過ごしていますが、一番無念だったのは 何よりも 突然命を断たれてしまった夫だと思います。飲酒し、深夜パトカーから逃げるため猛スピードで車を走らせ、正面から衝突させ ほんの一瞬で何の関わりもない 大切なたいせつな家族を奪った今回の事故。

同乗されていた方も 今なお入院治療中とのことですが、何故一緒に車に乗っていたのでしょうか。代行車を頼むということはされなかったのでしょうか。運転手は現在も病院で治療を受けていて、おそらく回復にむかっていられるのでしょうが・・夫の無念を考えたら とても腹立たしくて 到底許すことなど できません。やりきれない思いを一体どこにぶつけたらいいのか、本当に今でも辛い毎日です。ただ私にはこの先 守って行かなければならない大切な子ども達がいます。息子と娘は 自分たちもとても辛いはずなのに、一生懸命私が笑顔になるように接してくれています。世の中には、たくさんの情報があふれているというのに悪質な事故も事件も一向になくならず、時には間違った情報や異なる考えなどからか、私たち家族にすら心ない言葉でその矛先が向いてくることもあります。飲酒運転や無謀運転がなくならない限り、私たちのような苦痛や無念を抱える家族は増え続けてしまいます。

どうか皆さん、飲酒運転を絶対にしないでください。させないでください。家族、親戚、友人 みんなが悲しい思いをします。本当にどうかお願いします。夫の死を無駄にしないであげてください。いつの日か必ずこういった悲惨な事故がなくなってくれることを本当に心の底から願ってやみません。また、今回の件で多数の方より励ましのお言葉をいただきましたこと。この場をお借りして心よりお礼申し上げます。

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